2011年9月12日月曜日

広がり。

犬の絵を描いていると、必然と絵の世界だけでない方と出会って、お話したり、作品を見ていただいたり購入して頂いたりすることが多くなりました。

これって、とても良いことだな、と思ってます。

大学出て発表し始めて十ウン年になりますが、最初は「日本画」「絵画」の世界や歴史を意識して、し過ぎて、その世界で伝わる絵を描こうと意識してたような感じがあります。

美術雑誌の編集の方とかに接することも初めてだったし、取材側が質問として出してくる「前提」を勉強したり、大学出たてでまだ学閥の意識もあったり(これはまだあると思いますが笑 美大において学閥、という言葉使う不思議さもありますが、各大学で、その大学での共通した価値観、みたいなものでしょうか 芸大だと芸大的なもの作りの考え、絵の嗜好、あります 多少排他的な感もアリ)。

あまり日本画ではメジャーで無いモチーフに取り組んでから、今は絵をあまり知らない方と「犬」というキャッチから入っていただき、「日本画」のことを話したりすることが多く、それが新鮮で、自分の中での発見も本当に多いです。

自分でそう意図・計画したわけではないですが、結果的に多くの方に見たり知っていただくきっかけ作りをして、絵のことを知っていただいて、自身のいる環境を広げていくようなことなっている事に対して、嬉しく感じます。

制作だけに一生懸命でしたが、思いがけない相乗効果です。
追い風のようにも感じるので、励みになります。もっともっと頑張っていきたいところです。

2011年9月1日木曜日

北斎の波。

アーティストがアーティストたる所以。

この間、ナショジオ番組で「ホオジロザメの脅威!」みたいな番組を見ていまして(正式な題名は忘れましたが)。
巨大ザメが囮のオットセイのデコイめがけて水面からジャンプする映像。
その手の番組は大好きで、ただ何気なしに見ていたのですが。

ハイスピードカメラで大きく身を全部晒してのサメジャンピング映像。
サメを見るはずが、波の形に思わず注目。

北斎作品の波の先端の形とそっくり。



















ということは、北斎はハイスピードカメラと同じ目を持っていた、ということ?
何という動態視力。。。

コンセプト云々、作品に対して大事だと言われる昨今、やっぱり造形に対する基礎能力をシンプルに上げることを最も大事にしたいです。
芯の通ったリアリティ。

とは言え、ここまで来るとサッカーでいうメッシレベルの身体能力の個性。
(メッシには加速装置が付いていると思う(笑))

絵を描くとき、ものを作ろうとしているときも、サッカー少年がメッシに憧れてサッカーをする、位シンプルにありたいものです。
 

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